【巷のリサイクル粉石鹸研究】洗濯も選択の時代に その2
スタッフブログ
2014/11/21
こんにちは。金曜日担当の望月です。
今週に入りぐっと寒くなる日が多くなりましたね。
朝布団から出るのがゆっくりになってしまいますね。
さて、今週は、前々回の洗濯の歴史シリーズです。
本日は、現代社会の洗剤の状況をお伝えしようと思います。
洗濯は、古代ローマ時代からその歴史は始まり、第二次世界大戦以降には「粉末洗剤」による洗濯機(手動)を使った洗濯が一般化し、普及しました。
それでは、21世紀になった現在はどのような変化が見られるのでしょうか。
①粉末洗剤から液体洗剤へ
日本石鹸洗剤工業会の家庭用洗剤に関する統計によると、2009年の液体洗剤の生産量が粉末洗剤の生産量を上回りました。販売量で見た場合でも、2010年以降じりじりと液体洗剤が粉末洗剤の市場を奪う形で増加し、2012年にはついに上回りました。
このような逆転現象が起こった要因のひとつとして、2009年「コンパクト液体洗剤」がすすぎ一回という洗濯時間の短縮を実現したことがあると思います。
②高機能付き洗剤の台頭
中小企業基盤整備機構のレポートによると、2001年以降「部屋干し」「抗菌」など洗浄力以外の面での機能を訴求する製品が相次いで販売されていることが伝えられています。
それまでは、洗剤と言えば、「白くなる」「酵素の力で汚れを落とす」といった洗うことにフォーカスしたものばかりでした。ライフスタイルの多様化(夜洗濯する家庭・単身住まいなど)した現代の消費者のニーズに対応するためには、白さだけではなく「洗濯」による快適さを追求することが重要であることが分かります。つまり、快適さを実現するには、人により「部屋干しの臭いがつかない」「汗をかいても臭いがもどらない」などの機能面での工夫が大切ということです。
③洗剤選びも価値観
1960年代に日本で粉末洗剤が普及するのに伴い、環境への影響が指摘され、各社洗剤の環境配慮を進めていったことは、前々回にてお知らせしました。このことから、各社の洗剤の環境影響はとても軽減され、おそらく、世界的にも高いレベルにあると思います。
これに加えて、近年では環境負荷低減だけではない社会貢献的な価値を付加した洗剤が出始めているのをご存知でしょうか。そのひとつが、サラヤ社が発売している「ハッピーエレファント」という液体洗剤です。これは、原料を植物由来にすること、排水への影響を低減することに加え、売上の1%をボルネオ保全活動に寄付するというものです。
このように、徐々にではありますが、洗剤の消費によるマイナスの影響を低減するということだけではなく、消費によりプラスの効果をもたらすという考え方が出始めています。
こうして見てきたように、洗剤も単純に「洗う」だけの価値だけみればどの製品もとても素晴らしいです。言いかえれば、どこの製品もほとんど同じ状態なので、各社差別化を図るため、機能面や価格面での工夫をしています。
しかし、その差別化もだんだんと似たり寄ったりに。。そうなってくると、これからの社会の差別化は、「価値観」に触れるような価値が差別化の要因になると思います。
ライフスタイルの多様化に伴い、価値観もまた多様化していると思います。価値観とは、生き方の考え方ですが、誰かを応援するとか、環境を重視するとか、生きる上でのその人が大切にしているポリシーです。
洗剤ひとつの小さなことではありますが、洗濯という行為を通じて、自分の価値観や生き方を毎日の暮らしで実感することができると思います。
一般的な洗浄力があることが前提で、自分の価値観と合致する洗剤があり、価格的合理性があればそれを選択する・・・そんな時代がもうすぐそこに来ていると私は信じています。
ハッピーステップスでも、リサイクル粉石鹸の活動を実施しています!これからも応援をぜひよろしくお願いいたします。
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