【通勤・通学時間にさくっと読める、アフリカのいま】自転車購入者からの声Vol.3
ウガンダプロジェクト
2015/09/06
うだるような暑さもあっという間に過ぎ去り、早くも秋の訪れを感じる季節となりました。
ウガンダ自転車プロジェクト担当岡本からの久しぶりの投稿です。
今日はKayondo Titoさんをご紹介します。Titoさんは19歳という若さながら、分割払いを選択した購入者のうち、
最も早く自転車費用を完済しました!中には支払いが滞る購入者もいる中、なぜ彼は返済が可能だったのか、理由を探ります。
Titoさんは初等学校を卒業した後、すぐに働きはじめました。まだ養う家族はいませんが、ボダボダという自転車タクシー(輸送サービス業)をしながら生計を立てています。以前は1台しか自転車がなく1人で収入を得ていました。しかしChildlineよりもう1台自転車を購入した後に人を一人雇い、使用料として1日あたり4,000UGX(約160円)を得るようになりました。日本人からするとたかだか160円と思うかもしれませんが、ウガンダの地方部で160円あれば、現地の食堂でおいしいローカルフードを食べるのに十分な金額です。余談ですが、ウガンダのローカルフードの定番は、①主食(食用バナナ、ご飯、キャッサバの粉を水で練った「ウガリ」など)、②鶏肉や牛肉のトマト煮込み、③葉物野菜のいためもの、さらに煮豆が付くこともあります。皆さんのお給料に毎日ランチ1食分が追加されると想像してみてください。たかが1食、されど1食、特に私のようなサラリーマンにはとてもありがたいのではないかと思います。
Titoさんは今後、更にお金をためて融資を得てバイクを購入し、1日当たりの利益を増やしていきたいという希望を持っているようです。1つ1つステップを確実に踏んで自身のビジネス拡大のために努力をしている姿がとても印象的でした。
さて、これまで数名の購入者の声をお届けしてきましたが、費用を完済した彼らに共通することとして、以下のことが挙げられます。
1.自転車購入前から自転車を使った何らかのビジネスを行っている、その中でも輸送サービス業が多い、アイス売りや農作物の輸送は売り上げが季節や天候に左右されることが多く、輸送サービス業より収入が不安定、という発言が購入者から多く聞かれる
2.バイクや自動車を買うまでの余裕はなく、当面の収入向上を自転車に頼る他ない
まとめると、自転車が収入を得るための重要な手段であり、かつ自分なりに収入を得るノウハウや知識・知恵を既に持ち合わせている方において、特に子のプロジェクトは効果を示していることが考えられます。
自転車の販売は2015年7月をもって終了し、現在はプロジェクト成果をまとめています。どのような層に自転車が売れるのか売れないのか、費用回収が行いやすい顧客とはどのような性質を持っているのかなど、様々な確度からプロジェクトの成果を眺め、発表する予定です。こちらもぜひお楽しみにしていてください!