職場でもない家庭でもない「第三の場所」での活動を考える~ウガンダ自転車プロジェクトを報告~
ウガンダプロジェクト
2016/04/24
「ライフステージに応じて自分なりの社会貢献を細く長く続けてみませんか」、そんなメッセージを込めて、職場でもない家庭でもない「第三の場所」における活動を題材に講演をさせていただきました。「土曜会」というその名のとおり毎月1度土曜日に行われる勉強会は、様々な分野で活躍するゲストスピーカーからの講演と参加者同士のディスカッションを通じた学びあいを目的としています。30年以上も絶えることなく続く勉強会にて岡本が発表いたしました。
当日は、ビジネスや研究など様々な分野から錚々たるメンバーの皆さまが約30名もお集まりくださいました。発表の前半は、ウガンダ自転車プロジェクトが購入者のよりより生活の実現に向けて貢献した成果を報告。一方、想定よりも販売数が伸びなかったことや費用回収に苦労した点もも述べました。後半では、岡本が「第三の場所」であるハッピーステップスの活動に参画した経緯や活動を通じて体感した「社会貢献のすゝめ」を発表しました。
質疑応答では、自転車という「モノ」よりもマイクロクレジットの方が在庫管理も不要で現地のニーズも高かったのではないかという指摘や、安易にモノの価格を引き下げるのは市場を歪める可能性もあるので慎重にすべきというご意見、一般的に男性よりも女性の方が返済率が高いため女性を対象とした貸付の方が今回も活動がうまくいったのではないかという建設的なご助言の数々をいただきました。さらにはウガンダの政治や歴史、自然環境や主に栽培されている農作物、ウガンダの人々のメンタリティにまで話はおよび、参加者の皆さまにウガンダのことを知っていただくとてもよい機会となりました。
第三の場所で働くことについては、本業や家族との時間を大切にしつつどのようなタイミングで新しい活動を始めたのか、ライフステージに応じ時には走り、時にはスローペースで活動を継続するスタイルの団体が認定NPO法人であることの意義などについて質問があり、弊団体の新井からも説明を行いました。
「国際協力」や「アフリカ」とは全く別の世界でご活躍をされている参加者の皆さまの前での発表は、楽しみでもありまたどのような指摘が来るかと少しばかり怖くもあり私にとっても未知の挑戦でした。しかし実際にふたを開けてみると、私が思いもよらなかったような角度からのご意見やコメントはどれも貴重で、私が学ばせていただくことばかりでした。会終了後もしばらく興奮さめやらぬ状態が続くほどでした。業種や職種を超えた対話は勇気が必要ですが、このようなプロセスを通じて、より革新的で効果的な「誰も気づかぬうちにいつのまにか社会貢献ができているような、支援者もその受け手もwin-winになる活動」が実現するのだろうと実感しました。
このような機会を与えたくださった運営メンバーの皆さま本当にありがとうございました。