【助成金・補助金申請書の書き方】vol.3 強みを活かした「にじかっこ」を成立させる
スタッフブログ
2015/03/19
こんにちは、廣升です。
前回は、助成金・補助金申請書の書き方として、
「できる」「べき」を再設定する、を紹介しました。
今回は、【第二段階】自身(自社・団体)を知る、
ということで、自分たちの強みについて考えていきます。
さて、「強み」ってなんだろう……と考えたときに
資産や人脈、立地などさまざまなものがあると思いますが、
今回のように社会的に活動を行う団体が資金調達をする場合には、
やっぱり「実績」が強みにあたると思います。
1年前、2年前、3年前……に取り組んできたプロセスと成果、
具体的には、それを示す写真やメモなどです。
そのため、ちょっと横道にそれますが、やってきたことをホームページやフォルダに
記録として残すことは非常に大事です。
ハッピーステップスの場合は、google driveにフォルダ管理をしているので、
「あれ、いつ石鹸を送ったっけ?」
「現地の写真で、手を洗ってるのない?」
といった場合に、クリックひとつで引き出せます。
【実績を活かしたストーリーの一貫性】
本題に戻りますが……
資金調達の申請書を書く場合に重要となるのは、
荒唐無稽で斬新なアイディアではなく、
涙を誘うような文章の上手さでもなく、
「ストーリーの一貫性」になります。
具体的には、4つの側面で取り組みをみていきます。
に「市場ニーズ」
じ「実績」
か「活動」
こ「社会的効果」
ひとつめの【に】、「市場ニーズ」は対象者の需要です。
活動を行う場所や対象者が必要としていることであり、
客観的にも必要だと認められることです。
ふたつめの【じ】、「実績」は前述したとおり、
主催団体がこれまで取り組んできたこと。
3つ目の【か】、「活動」は今回取り組むこと。
第一回目で設定した「1〜2年で成果を出せる」「(難易度の低い)半歩先」の
取り組みになります。
そして4つ目は【こ】、「社会的効果」として、
活動をした結果、受益者の生活などが向上したり、
課題が解決するなどが見込まれるかということ。
この4つが相関して、バランスがとれることが大切です。
やったことがないのに取り組もうとすれば「ムリだろう」と見られ、
すでにやっていることだけで、新たな活動がなければ「資金の必要性がない」と、
ニーズや効果が薄ければ、「自己満足」と見られてしまいます。
【実績がストーリーを成立させる】
いずれにしても、このストーリーを成すのに必要不可欠なのは関連する「実績」。
つまり「強み」と言い換えられます。
このことをわかりやすく伝えるため、同じ助成元に申請し、
採択された例と不採択だった例をあげたいと思います。
【採択されたストーリー「中古石鹸と手洗い方法をウガンダへ」】
ハッピーステップスが設立以来、一貫して行ってきた
石鹸提供と手洗いの普及は、自他ともに認める実績です。
それまで個別に行ってきたふたつの取り組みをウガンダの貧困集落に対して行うというのが活動。
すでにやったことがあるので、すぐに実現しそうですね。
市場ニーズにあげた、ウガンダの衛生環境が整っていなかったり、
ホテルで石鹸が廃棄されていることは、多くの資料で立証されています。
実際に15トンもの石鹸をウガンダに送ることで、
衛生環境が改善されたり、排出されるごみが削減されるのは明らかです。
【不採択だったストーリー「ウガンダでの石鹸製造を事業化」】
一方、不採択だったストーリーでは、粉石けんを試作・研究している段階で、
この製法をウガンダに伝え、事業化を目指そうとしました。
目指すは、就労機会を創出!
今も精力的に果たそうとしている目的ではありますが、
当時はまだまだ実績といえるに十分ではありませんでした。
また、目的が複数にまたがっており、石鹸の製造がすぐに
事業化できる道筋も明らかに示していません。
いま振り返ると、「活動したい」ことが先だち、
実績が不十分、かつ社会的効果がぼんやりとしてしまったことがわかります。
しかも、それぞれに言いたいことがたくさん!盛り込み過ぎで焦点がぼけてますね。
【市場ニーズ、実績、活動、社会的効果の一気通貫】
結論として、大切なことは……
■ やりたいことを支える十分な実績
■ 市場ニーズ、実績、活動、社会的効果の一気通貫
まずは、やってみる、ということ。
そして自分よがりにならない、シンプルな計画が、
申請書を書く上で必要不可欠になるといえるでしょう。
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【コアスタッフ募集】
ハッピーステップスでは、中心となって活動を推進するコアメンバーを募集しています。
現在は、以下の分野を得意とする方々を特に募集しています。
Webやソーシャルメディアに強い方
商品開発やプロモーションに強い方(新商品の粉石けん販売)
英語に堪能で、BOPビジネスを通じたウガンダ支援に興味がある方
私たちメンバーも、あなたの一歩を力の限り、応援していきます!
ご連絡はこちらまで!
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